中国の火鍋「海底撈」の変態サービス&経営哲学

 みなさん、今日もビジネス中国語コミュニケーションのブログまでお越しいただき、感謝を申し上げます。今日は火鍋の有名なブランド「海底撈」について、お話をしたいと思います。中国の火鍋(食文化)に対する理解、およびそれらの経営哲学に触れて、とても勉強になりましたので、みなさんとシェアしたいと思ったところです。よろしくお願いいたします。

噂の海底撈とは。。。

 中国では火鍋が結構人気のある食事です。全国各地に数えられないほどの火鍋店がオープンされているが、その中「海底撈」(hai di lao)という火鍋店は今すごく人気です。海底撈は1994年に創立した四川風味火鍋をメインとするお店です。各地の火鍋の特徴を取り入れた火鍋を提供する大型の直営飲食チェーン店です。正式名称は四川省簡陽市海底撈飲食有限株式会社で、上海、鄭州、西安、簡陽など多くの都市で数多くの店舗を展開し、常に長い行列ができています。

 海底撈は弛まず「自然食、環境に優しく、使い回ししない」の理念を堅持しつつけているそうです。スープの調理工程や食材の選択を厳密に管理し、多年に渡る市場やお客様からのご指摘を真挚に受け止めてきた結果、四川風の火鍋と四川の飲食文化を融合した、「蜀の地、蜀の風情」が溢れる高品質な火鍋ブランドを打ち立て信用を勝ち取りました。

 人気の理由は料理の美味しさだけではなく、お客に満足させるサービスが提供できるからなどです。待ち時間には酸梅湯にお菓子が用意され、女性客には無料のネイルサービスがあり。子供連れのお客さんは子供遊び場に預けます。そこでお姉さんが子供の面倒を見てくれて、ちょっと大きい子供はネットがつながるパソコンでゲームをやれるのです。小さい赤ちゃんを連れれば、店内に用意されてるベッドで寝かせてくれます。自分のテーブル番号は大型スクリーンでリアルタイムで表示されるので、一々確認しなくていい。スクリーンを見なくても自分の番になると定員が来て教えてくれます。そして席に着いたら椅子にかけた上着にカバーをかけることは当然で、テーブルに置いた携帯電話も丁寧にプラスティックバッグに入れてくれる。定員が絶えず客に目を配り、客が指摘しなくても少なくなったスープを継ぎ足したりして、きめ細やかに対応をしています。レストランを離れる時は子供に玩具プレゼントしたり、雨が降る日は使い捨て傘を玄関で配ってくれるなど、アットホームな感じです。

 海底撈の成功はそのサービス管理と切り離すことができない。これから海底撈のサービスと管理学を紹介したいです。

肉麻式サービス(変態サービス)

①海底撈の無料サービス:

並んで待っている時果物、飲み物、ネイルアート、ヘアメイク、靴磨きのサービスを提供する。

食事する時メガネ拭きや携帯専用のケースを使ってもらう。

トイレに使い捨ての歯ブラシとくしを用意している。

お客様が駐車違反で交通警察に罰金を取られたら、海底撈の駐車場係が文句なしにお客様の代わりに罰金を払う。

タクシーで来た場合、海底撈は運転手にミネラルウォーターを一本プレゼントする。

②感動サービス:

お客様がくしゃみをしただけで、従業員が生姜湯を持ってくる。お客様同士の会話でお客様のうち一人が誕生日と知って従業員がプレゼントを持ってきて歌を歌う。

妊婦さんに特別用意した漬物がある。あるお客様はお勘定した後、帰る前に出任せに聞いた「アイスクリームがないか?」5分後、従業員がスーパーから買って持ってきた。「お待たせしました、これはスーパーから買ってきたばかりです」と従業員が言った。

愉快な管理学

①海底撈の理念:

戦略目標を明確:顧客の満足度を保障し、自らのブランドとする。

核心思想:自分の手で運命を変える。

人員手配:ジョブローテーション

店長の審査標準二つ:1、顧客の満足度;2、仕事に対する従業員の積極性

積極性+満足度=愉快

②提案ランキング

従業員の創造性を奨励するために、改善提案に200元から2,000元の賞金を出す。

③昇格制度

透明、高効率な昇格制度で従業員を惹きつけた。海底撈は幹部育成を注視している。

管理者8人の中、購買部長と財務部長を除いて、他の6人はすべて現場従業員から上がってきた。

④子弟の教育

四川簡陽に数千万元を投資して、寮制の学校を建てて、従業員の子供たちが無料で勉強できる。

⑤家族の健康

基金を設立して、毎年100万元を基金に割り当てて、健康保険基金として、従業員と家族に使う。

⑥十分に権限を授ける(さずける)

副総経理権限200万元まで、地区経理権限100万元まで、店長権限30万元まで。一般従業員はお客様にデザートをおまけしていい、顧客クレーム時に割引もしくは無料にすることが出来る。

⑦従業員の宿舎:宿舎は20分以内の住宅マンション。エアコン、コンピューター付き。掃除、洗濯のおばさんがいる。一店舗で年間50万元の経費を提供する。

⑧従業員の仕事に対する積極性を奨励する。会社は毎月保険として、フロアーマネジャー、店長以上の幹部、優秀な従業員の親に仕送りをする。

⑨新規開店基準:サービスの品質の連携性と一致性を保証するために、新しい店を開店する時に必ず30%のベテランがいなければならない。新しい店に全ての要求に会う店長、幹部、従業員が必ずいなければならない。従業員の基準が足りない場合、新しい店が竣工(しゅんこう)しても開店しない。最審査に合格した上で正式開業ができる。

⑩むしろお客様が肉麻っと感じても、従業員の積極性を挫きたくない。社員自身が積極性と想像力を発揮した時だけ感動サービスが可能になる。社員は企業の核心競争力であり、お客様より大切である。海底撈の発展を支える根本はお金ではなく社員である。

今、中国では海底撈は大きな話題になっています。「もし、ニューヨークタイムズの記者が来たら、世界ベスト10レストランに選ぶんじゃないかな」と評価する日本人の顧客もいます。インターネットでは「もう誰も海底撈を止められない」と言われていて、海底撈の未来の発展を刮目(かつもく)して待ちましょう。

ところが、東京の池袋に1号店があります。12月2日に新宿歌舞伎町にも2号店がオープンされる予定です。中国ほど様々なサービスを用意していませんが、本場に近い味、サービスを実感できると思います。興味があれば、ぜひ行かれてみてください。